とある俳優おたくの話

 

初めましてこんにちは。
とある俳優のおたくです。
どこにも吐き出す場所がないので吐き出します。

 

私は推しを素直に推せなくなってしまいまったみたいです。


大好きな推しの舞台なのになのに、板の上に立つ推しの姿を見て涙が出てきました。
舞台の内容に対してではなく、推し本人を見て泣いていました。プラスの感情の涙ではなくて完全に私自身のマイナスの感情の涙です。
推し始めて数年になりますが、初めてのことでした。


私の推しは役にまっすぐで、いつも本当に素晴らしい演技を見せてくれます。
そんな推しのことが大好きでした。
今も好きだという気持ちには変わり有りません。
多分。

 

私は贅沢で厄介なおたくなんです。
推しが全力で挑んで大切にして作り上げていくであろう新しい作品に対して素直におめでとうって言えないんです。
別に観たくない作品なら観なければいいじゃないかって単純な話なんですけど。
厄介だからそれができない(笑)
舞台に立つ推しの姿を見逃したくないんですよね。
俳優を追ってる人はきっとこの気持ちわかってくれるはず。
ひとつは舞台の上で輝いている推しをなるべく長く観ていたい。
もうひとつは俳優という職業柄、いつ引退してしまうかわからない。だからこそみれるうちにみておかないと後悔する。そんな気持ちで劇場に通ってました。
(まあ私の推しはどちらかと言えば安定している方なので、体を壊して…とかしない限り役者は続けてくれるとは思いますけど…
それでも推し以外で応援していた役者さんたちが表舞台から去っていくのを何人も見てきたので安心はできません)

 

今、推しは途切れなくコンスタントに舞台に出続けています。
たくさんの舞台に出てくれることは嬉しいことで、板の上で輝いている姿を見ることができる。それは本当に幸せなことなんです。でもその舞台の8割9割が所謂2.5次元。
仕事があるだけいいじゃない!贅沢な悩みだ!って言われると思うし、私もそう思う。
でも2.5次元作品って元々いるキャラクターがあって、そのキャラクターに合わせた表現しかできないじゃないですか。
限られた中で表現するってことはもちろん素晴らしいと思うし、舞台上にキャラクターが生きているって思わせてくれることは凄いことだと思います。
でもいくら推しがキャラクターのことを勉強して、作り上げてもそれはそのキャラクターなんです。

 

私は推しが一から肉付けして作り上げた役が観たいんです。

ほんの少し前まではそんな役を観る機会がたくさんあったんです。

 

そんなことばかり思ってしまい、変わらずに舞台の上でキャラクターを演じる推しをみて推しの仕事を喜べない、楽しめない私自身が嫌になりました。

 

数年前の気持ちのままで推しを推していたかった。どんな作品でも楽しい気持ちで観れていたあの頃の気持ちのまま。
推しは変わってないんです。ずっと役者としても人としても素敵なままなんです。
ただ私が贅沢で厄介なおたくになってしまったせいで推すことがしんどくなってしまった。

 

ただただそれだけなんです。
勝手に推しを推すことに疲れて、しんどくなって自爆してるだけなんです。

 

だからちょっと休憩しようと思います。


私が劇場に行かなくても他のおたくが席を埋める。そんな当たり前のことを思い出しました。